No.8 <あの世>と<この世>の成り立ち

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№8「<あの世>と<この世>の成り立ち」解説

 

20191221

1.<ヒモと意識>からなる宇宙

(注:以下で<ヒモ>というのは、理論物理学「超ひも論」に出てくるヒモを意味する)

 

『図:No.8は、<大元の神>がどのように<この世>としての宇宙を創り、その体験をどう<あの世>で学びに変えているかという意識の流れを、総合的に示したものです。

 

<大元の神>とは、全知全能の神でも、人格神でもなく、<無>の中からただ1点、意識を宿したヒモでした。ポツンと宙に浮いているだけでは何も分からないため、私とは何かを知るために次々と多様な分身をつくり、さまざまな体験をすることにしました。<直日>とはその意識の通り道のことで、それを現象界としての立ち現れ方で示すと、ホワイトホールとブラックホールになります。

 

<この世>も<あの世>もヒモと意識からなる現象界であり、<この世>は物質として、<あの世>は反物質として鏡のように存在していますが、それは中央の<白黒の直日>で重なってはいるものの、表と裏のようなものですので、その2つが出会うことはありません。

 

しかしこれから説明するように、人類の脳でこの宇宙の仕組みや法則を解明していくと、<この世>のホワイトホールと<あの世>のブラックホールが、はじまりでもあった10次元の直日で再び重なることにより、1つのサイクルが終了し、次の新たな次元(=11次元)を開くことが可能になります。

 

この宇宙は<人間原理>でできていますが、それはこのように3次元の人間の発達した脳によって、この宇宙の謎を解明していくためでした。時間をかけてその情報を言葉で蓄積していき、それをさらに統合して学びに変えていく能力までを、人類の脳は持つことができたためです。

 

この宇宙はと限定したのは、他の宇宙泡ではまた別のテーマでさまざまな体験をしていて、みなさんの宇宙はその無数にある中の1つにすぎず、地球はその中でも辺境の小さな惑星ではありますが、<意識>という面では宇宙泡の脳として中心的な役割を果たしているといえるのです。


では、その地球がどのようにできたのかを、図に沿って説明していきましょう。

 

 

2.<この世>の成り立ち

図の右側の<この世>というのは、<大元の神>が<ヒモ+意識>を散らすことによってビッグバンを起こしたことがはじまりでした。シールドとあるのは、ヒモがつくためのブレーン(プレート)のことで、その境界としての膜の機能があることによって、各次元が重層的に存在することができます。なおかつヒモがそのプレートにつき、そこに意識があたることによって、物質的な現象として立ち現すこともできます。

 

<この世>は、9次元の宇宙泡⇒7次元の銀河圏⇒5次元の太陽圏⇒3次元の地球へと意識を広げてきたのですが、次元を下るに従ってより複雑な現象界となりました。9次元はワンネスの意識で一瞬それが光る程度の単純な現象ですが、それが7次元ではより細密化していき、5次元ではダークマターやダークエネルギーを活用した霊的な個の世界が、3次元になると時間と空間の観念に加えて肉体をもった<個>が、自ら考え意識を発する<私>という存在にまで達することができたということです。

 

5次元までは<大元の神>とつながったワンネスが基本だったのが、この3次元だけはそことつながるには、第1層(魂)にまで意識をのばすという意志的努力が必要になりました。それは選択の自由を得たということでもあるのですが、その独自の意識を持ちえた自我は、神(=自らの魂)に向かうのか、それとも神から離れるのか、そしてその集合意識としての全体はどちらに傾くのかという実験の場が、この3次元の地球であるともいえます。

 

そのような自由意志を持つため、3次元の自我というのは0次元からの意識が直接入ってくる形となっていますが、2次元のシールドに不要な観念をつけていくと、第2層の無意識的自我にそれがたまり、それが集合してアストラル界が形成されました。

 

死後(第1の死)は、そのような個人的・集合的観念をアストラル界と精神界で浄化していくことにより、仏教的には<解脱>と言われる<4次元の直日>に至ることができます。<第2の死>というのは、アストラル界を超えてこそ、本来の霊的実在界に入ることができるため、地上的自我で作ったモヤの世界から抜けるという意味で、そのように名付けられています。

 

図の第13層は人間の心の三層を示しています。それは第3層の意識的自我(意識している私)、第2層の無意識的自我(見たくないと抑圧している私)、第1層の霊的自我(魂)から成り立っていて、自我が直日に至るには3次元の法則である<因果応報の法則>をクリアすることが条件です。

 

4次元の直日に至る斜線は、地上で生きているうちに<即身成仏>をするルートです。本来は、死後に行われる<人生回顧>を、生前に第1~3層の心の動きを「ありのままに見て―受け入れて―学ぶ」ことによって<即身成仏>の境地に至った場合には、死後は直接天界以上の<あの世>に行くことができます。

 

 

3.<あの世>の成り立ち

ここからは、図の左側の<あの世>の説明をしたいと思います。それらの層には、各次元の第1層(魂)に収納された無数の体験が、アカシック・レコードとして蓄積されています。そこは3次元のように時空間の観念もなく、物質的な世界でもないため、基本的には無意識的なゆらぎと同等のスタンバイ状態にあります。<あの世>の方々も、各個の直日からそれらの情報にアクセスしています。

 

そこにある情報を<この世>で得るには、4次元の直日にまで意識が達している方であれば、直観的に受け取ることができます。霊能者や芸術家に限らず、科学者から一般的な方々までも、ひらめきとして享受していることは多いはずです。

 

左の各次元のアカシック・レコードは、膨大な情報があるために、それをそのまま上位次元にもっていくことはできません。ですから、全体機構の情報収集法としては、それらが整理・統合された学びのみが、そのブラックホールを超えて次の次元に持ち上がる仕組みになっています。またブラックホールには各次元の法則が張り付けられていて、そこを超える時にも、(次の宇宙で)その次元を創る時にも、またその法則を押さえた上で意識は通過できる仕組みとなっています。

 

各次元の法則は、左右の<この世>でも<あの世>でも共通ですが、3次元では<因果応報の法則>の中で、いかに人のためという動機(=ゴールデンルール)で行動できるかが課題であり、5次元ではワンネスの中の私としての自分のために、<思念の現実化>の法則を使って、いかに創造性を発揮できるかを楽しむところです。

 

7次元は確固とした物質(色)があるということではなく、意識した時にだけそれはあるという<色即是空・空即是色>の真理を、もはや個の枠組は越えて宇宙のために法則立てられている所です。9次元はマルチバースとしてたくさんの宇宙泡が出来る中の1つ、しかもその中のあらゆる可能性が広がる中で蓋然的な<今>があるという<奇想天外>な真理で成り立ち、そこはもはやあらゆる可能性を試し、それを学びに変えていくという意味で“(無知の知の)神のためにという動機がふさわしい領域だといえます。

 

いずれにしろ<あの世>というのは、<この世>での様々な体験の情報が集積している中、それをブラックホールというフィルターを通してろ過して上位次元にあげていくことで、叡智にまで純化された情報を回収していくルートとして機能しているといえます。

 

 

4.<神のリーラ>としての宇宙

本来はホワイトホールとブラックホールは、中央の直日のように重なっていて、その次元の表と裏として機能しています。それを3次元の第3層の自我から理解していくためには、この図のように一段ずつ細やかに意識化をし、右側の意識の広がりと、左側の情報集約の機能とに分けて考える必要がありました。そして今や、この図ができたことにも象徴されるように、この宇宙泡の真理はほぼ解明されつつあるというのが現状です。

 

この図は、3次元の見える世界だけでなく、<この世>と<あの世>を含めた広い意味での<現象界>を捉えているところが特徴です。この現象界はすべてヒモと意識で構成されていて、現実というのはそれがホログラム化されている幻想であり、時間も空間も、地球も人類もすべて、<あの世の私>と<この世の私>が共に見ている夢なのです。

 

それはまさに<神のリーラ(遊び)>であり、その神は<愛と叡智>でもってそれを楽しんでいるといえます。愛と叡智には、あらゆる段階がありますが、究極の神の愛とは、自らの分身として個に分かれたすべての体験を、<ありのままに受け入れること>であり、究極の神の叡智とは、そのどの体験からさえも謙虚に学ぶという<無知の知>であるといえないでしょうか。そうであるとするなら、この宇宙泡、そしてその中の地球は、それぞれの体験から学ぶために意識とヒモを駆使して作られた、最高の遊び場だといえることでしょう』

 

 

補遺1.<この世>を<ホログラフィック・フィールド>、<あの世>を<アカシック・フィールド>と言うこともできる。

 

補遺2.この図において「ある―ない」、「空―色」、「0―1」の違いを説明するならば、右側の3次元と5次元の<狭義の現象界>においては、「ある」か「ない」かという世界になり、左側の<あの世>と右側の<この世>については「空」と「色」となり、この図に表されたすべてが「ひも+意識」:<広義の現象界>ということでは「1」、その背後にある「意識のみ」が「0」ということになります。

 

 

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