雑誌 岩戸開き 連載<天地の対話>によるリセット・リスタート 第5回 波動による階層─コナン・ドイルの死後階層図─
生前の波動の高低によって死後に行く階層が決まる
今号の特集テーマは「波動の高さ」ですので、われわれ(サラ・プロジェクト)としては、波動の高低による階層についてまとめてみたいと思います。
19~20世紀にかけて欧米を中心に広がっていた心霊主義においても、波動や霊格の高さという言葉がよく使われていました。しかし、当時は霊界と幽界の区別さえついていなかったようです。
それが初めて明らかにされたのは、イギリスの作家であり医者でもあったコナン・ドイルが他界した後に、あの世から送ってきたメッセージによるものでした。
彼は『シャーロック・ホームズの冒険』の著者として有名ですが、晩年にはスピリチュアリストとして世界中を講演して回っていたことは、あまり知られていません。
コナン・ドイル自身、心霊主義の普及に貢献していたので死後は当然、天界にまっすぐ行くものと思っていましたが、未浄化な欲望や感情が残っていたために、まずはアストラル階の低層にとらわれてしまいました。
そこから上層まで移行していく途中で、最終的には救出されて、当時、もっとも著名な霊媒だったグレース・クックを通して、〈天地の対話〉が始まったということです。
彼のメッセージや階層図は、『コナン・ドイル 人類へのスーパーメッセージ』(アイヴァン・クック編/大内博訳/講談社)に詳しく掲載されています。
ここでは『コナン・ドイルは語る リセットのシナリオ』(三上直子著/サラ企画:2016年)所収より、簡略化した「死後階層図」と、あの世のコナン・ドイルに簡潔な解説をお願いした以下のメッセージを、以下にご紹介します(原著の解説は、長くて難解なものだったため)。
なお、これは死後の階層図ですが、それは生前の波動の高低によって行き先が決まるということです。
死後階層図についての解説(2018年1月21日受信)
『これは死後、誰もが通る霊的世界の見取り図です。階層式になっているのは、同じ波長を持つ霊が寄り集まっているためで、肉体を脱いだ後の世界とは、自分の波長よりも高くても低くてもなじみが悪く、霊はそれぞれの波動に適した位置に留まることになります。
そして心の中で思っている世界が、そのまま自分のいる局面の様相ともリンクしていきます。たとえば、極悪な心を持っていれば、住む世界もそのような環境になるという具合です。
下層から上層に行くに従って、暗くじめじめした世界から光明のあるさわやかな世界へと変わっていきます。大きく分けると、「アストラル界」→「精神界」→「天界」の順になります。
<アストラル界>
アストラル界の低層は欲望が渦巻き、争いが絶えない世界で、そこからだんだんと向上の意欲が芽生えて、最上層のサマーランド(ブルーアイランド)は、人によっては天国とも感じられるような明るい局面となります。
アストラル界は、主に地上時代の欲望や感情を消化していくことが目的の領域です。地上に近いこともあり、さまざまな地上とのコンタクトがなされており、低い層では野蛮な欲望のはけ口として、高い層では人の役に立ちたいという欲求から、地上への関与もなされています。地上でのさまざまな憑依現象や低レベルの霊言などは、このアストラル界からの影響によるものが多いといえます。
<精神界>
アストラル界を抜けると、それまでの幽体を脱いで〈第2の死〉を迎え、精神界に行きます。なぜ〈第2の死〉と言われるかといえば、そこでもう一度〈死〉を通って目を覚ましたほどに、まったく違う霊的世界が広がるためです。それはアストラル界が〈虚界〉、精神界からが〈実在界〉だと言われるほどの差で、それまではただ単に生前の欲求や感情の残骸を夢見ていたように感じられる、ということです。
精神界では主に個人的・集合的観念を消化していきます。活動としては、地上と天界をつなぐためのさまざまな奉仕活動を〈類魂〉としても行いながら、魂の学びを深めていきます。そして精神界の最後の局面では、今生だけではなく過去生をも含めた総合的な〈人生回顧〉を行って、地上に再生するのか、それとも輪廻転生を終えて解脱し、天界に進むのかの決定がなされます。
<天界>
天界では、いよいよワンネスの世界に入っていき、地上の創造活動に貢献します。この世の5次元の世界と同様に、個とワンネスの両方の要素を体験しながら、美と調和の中でそれを開花させていきます。その上の宇宙圏ともつながり、多くのインスピレーションを受けながら、それを地上に下ろしています。芸術、科学、宗教などに多大な影響をもたらし、地上界のイデアとして機能しているのが天界です。
階層図の下層から上層に行くことは難しいですが、上層から下層へは自由に行くことができ、常に向上のためのサポートが行われています。個々の成長のペースは本人次第ですが、それを見守り関与する霊は必ずいて、相互に助け合う仕組みとなっています』
波動の低い無数の霊たちが死後もなお地上界を彷徨っている
なお、原著の図では地上界はアストラル界に含まれていましたが、この図ではあえて地上界(幽界)をアストラル界と分けて書きました(ただし説明文は原著のまま)。
それは、アストラル界は<人生回顧>(注)を終えて、生前の未浄化な欲望・感情などを「ありのままに見て─受け入れて─学ぶ」ルートに乗った霊が行く場であるのに対して、地上界は「死んだら終わり」と思っていた人たちが、死んでもまだ意識があるために、死の自覚がないまま地上をさまよっている段階だからです。
原著が書かれた当時(1933年、改訂版は1957年)は、まだ地上界にいる霊はわずかだったのですが、今や地上の「死んだら無になる」という強固な観念によって、幽界に留まっている霊がアストラル界と同様に層をなしている、ということです。
〈リセット・リスタート=大峠〉がいよいよ間近に迫る中、〈魂の存続〉と〈新たな地球〉に思いをはせられる人が増えることを心より祈っています。
(注):死後すぐに、それまでの人生が一瞬のパノラマのように映し出され、それに準じた「死後階層図」の階層へと進む。