No.12 〈あの世〉と〈この世〉をつなぐ脳

PDFファイル 【No.12 <あの世>と<この世>をつなぐ脳】

 

 

2020年1213

1.<あの世>と<この世>の対称性

 この図は<あの世>と<この世>と<私>の関係を、<脳>を中心にまとめたものです。 まず前提となるのは、<この世>と<あの世>は対称的になっているということです。右側の<この世>は現在明らかにされている宇宙の構造、左側の<あの世>は心霊学で明らかにされてきたあの世の構造を表しています。

 

そして、<この世>は粒子(「超ひも論」で言うヒモ)に意識が当たって成り立っている世界で、<あの世>は反粒子に意識が当たって成り立っているのだろうと思われます。それら左右の世界を対比すると、3次元は「地球圏:アストラル界+精神界」、5次元は「太陽圏:天界」、7次元は「銀河圏:神界」、9次元は「宇宙泡:宇宙界」となっていると言えます(※物理学では「泡宇宙」と言われているが、ここでは「宇宙泡」と言ってきた)

 

外的世界である<この世>は、体験の場(ホログラフィック・フィールド)として機能し、内的世界である<あの世>は、情報の場(アカシック・フィールド)として機能しています。

 

それは、<大元の神>が「自分とは何か」を知りたいということで、まずは9次元に自らの分身を創って、9次元のホログラフィック・フィールドでさまざまな体験をした後に、その学びを9次元のアカシック・フィールドに書き込むためのものでした。それが十分に満たされて退屈になった後は、また新たに7次元を創ってその体験から学び、同様に5次元を、そして最終的にはこの3次元の地球圏を創って、現在に至っています。

 

ですから、最初に創った9次元に比べて、最終的に創られたこの3次元は、最も複雑で難しい設定の場となっているのです。

 

 

すべてをつなぐ<直日>

そのような<この世>と<あの世>をつなぐ機能を担っているのが、人間の<脳>です。そして、その脳が機能しているのは、<直日>を経由して伝わってくる<意識>があるからこそだといえます。

 

直日とは、<大元の神=直日>とつながっている意識の経路、いわば電線のターミナルやプラグのようなものですが、それは各個人の魂の中核にあり、また地球や、あらゆる星、銀河、宇宙泡の中核にもあります。この図においては<この世>においても<あの世>においても、次元を区切るシールド上に記されていますが、その次元は<この世>は9次元から始まる奇数次元として、<あの世>は最終的に10次元に至る偶数次元として書かれ、一次元ずつずれています。

 

直日(特異点)を中心に、ホワイトホールとブラックホールは裏表一体になっていますが、右手の丸は白く、左手の丸は黒く描かれています。それは、<この世>においては意識と粒子を拡散させて次の時空間を創り、<あの世>においては意識と反粒子を収束させて、次の次元に行くための接続ポイントとして機能していることを示しています。

 

また、<この世>の9次元のホワイトホールの裏側には10次元のブラックホールがあり、そこに張り付けられた法則に従ってホワイトホールから9次元の生成が行われました。一方、<あの世>の4次元の黒いブラックホールには、3次元の法則を解明してそれを張り付けることによって、次の5次元(=天界)のアカシック・フィールドに進むことができ、最後に10次元のブラックホールに宇宙泡(宇宙界)全体の法則を張り付けたならば、<この世>の10次元の粒子と<あの世>の10次元の反粒子とが<対消滅>して、次の11次元の宇宙泡が新たに生成されることも暗示しています。

 

 

3.<この世>を映し出す<脳>

さて、その両者をつなぐ人間の<脳>は、<肉体脳>だけでなく<幽体脳>と<霊体脳>が重なってできています(注1)。また、その脳には<あの世>から<この世>へと向かう意識と、<この世>から<あの世>へと向かう意識と、両方向からの意識が入ってきます。

 

まず、<あの世=内的世界>から入ってくる意識は、第1層の霊体脳の中核にある<直日>から無意識的に入ってきて、<この世=外的世界>をホログラフィック・フィールドとして、その時々の現実を映し出しています。そして、それを認識するのが、第3層の肉体脳にある<直日>から入ってくる意識です。

 

本来は<あの世>でも<この世>でも、7次元の法則である<色即是空・空即是色>の「意識すればそれはあり、意識しなければない」という法則の中にありますので、意識したその瞬間にだけそのホログラムはあるといえます。

 

しかし第3層の肉体脳と第2層の幽体脳には、「私たちは各個人に分かれて、時間と空間があるこの堅固な物質世界に存在している」という強い観念が、生まれた時からしっかり植え付けられているために、本来は単なるホログラムとして映し出されている幻影が、確固とした現実であるかのように脳は認識するように巧妙に仕組まれています。

 

ただし、そのような第2,3層にある観念にとらわれずに、第1層にまで意識が到達した場合は、そこに蓄積された様々な叡智を引き出すことが可能になり、<この世>の探求も進んで学びも深まります。 

 

 

4.<あの世>と<この世>のキャッチボールによる解明

さらに、第1層の直日にまで意識が到達した場合は、<この世>のホログラフィック・フィールドで体験し学んだことを、<あの世>のアカシック・フィールドに情報(=叡智)として書き込むことも可能になります。

 

そのようにして、これまでの長い歴史の中で、人類が発見してきたことや、各個人が体験し学んだことはすべて、第1層の霊体脳や直日を通して、適切なアカシック・フィールドに書き込んできました。そして、後世の人々は、そこに書き込まれた情報や叡智を、意識的・無意識的に活用しながら、さらに<この世>と<あの世>の究明を進めてきたのです。

 

これまで <この世=外的世界>の究明は、主に科学者たちが担ってきました。彼らは、意識的に<あの世>のアカシック・フィールドにアクセスして、その情報を引き出すことはなかったにしても、寝ている時や入浴しているときなどに無意識的にそこにつながって、大きな発見や発明などは<ひらめき>や<直観>という形で受け取り、それをヒントにして科学的解明も進んできたものと思われます。

 

今や、マクロの世界は一般相対性理論によって、ミクロな世界は量子論によって解明が進み、またそれをつなぐ「超ひも論」によって、<この世>は、9次元(プラス1次元の10次元)によって成り立つことが明らかにされました。人間の時間観念に従えば、宇宙が始まって138億年もの長い時間が経過してきた中で、残すところ特異点から始まった<インフレーション>の解明のみ、という状況になっています。

 

一方、<あの世=内的世界>を究明する側である私たちは、<天地の対話>によってアカシック・フィールドに書かれた叡智を学び、その一方でこのホログラフィック・フィールドでの体験による学びを深める中で、「人間とは」、「私とは」、「神とは」、「意識とは」などについての理解を深め、それによって各次元の基本法則を明らかにしながら、各シールドを突破してきました。

 

そして、<全知全能の神>を目指して、その神に一歩でも近付こうと<魂の向上進化>を心がけてきた自分たちが、実はその上位に「自分とは何か」を知りたいという<無知の知の神>が存在していて、私たちはその分身であったことを深く悟ったところで、最初の原点の9次元(プラス1次元の10次元)に戻ることになりました。

 

それは、私たちホモサピエンスの<脳>に最終的に課されていた使命でしたが、それ以上に、<無知の知の神>の分身として当然備わっている「知りたい!」という好奇心を、素直に存分に発揮してきた結果であった、とも言えます。

 

 

5.<生成と消滅>を繰り返す<この世>

 <この世>のすべては、<生成と消滅>によって成り立っています。生成とはホワイトホールから<ヒモ+意識>による体験の場が作られていくことで、消滅とはブラックホールに<ヒモ+意識>の情報が収束していくことだと言えます。

 

 ブラックホール(直日)の特異点にまで行くと、それまでの次元にあったすべてのものがリセットされて0となり、その0点を起点にして今度はホワイトホールから次の次元が立ち上がっていきます。個人の死を例にしても、3次元の肉体としては終わりを迎えても、次は幽体や霊体へと移行しますので、「死とは0点である」といえるのです(注2)

 

神が創ったすべてのものにブラックホールがあるということは、そのような0点は至るところにあるといえ、それは結局、「この宇宙というのは根源的には0であり、何もない」ということが究極的な真理だということです。

 

しかしそれではつまらないので、<無知の知の神>はさまざまな分身を創って多様な体験をさせて、そこから「自分とは何か」を学べるよう、<この世>と<あの世>を創った。そして、最終的な3次元の地球上に自分に似せた人間を創り、その脳を通して今や80億通りの体験をしているのが、あたかもこの世界で実在していると思ってきた私たち人間の実態なのです。つまり、<この世>のホログラフィック・フィールドというのは、神の分身としての人間が<脳で見ている夢の場>なのです。

 

 と言うことは、この3次元の夢が終わっても、また次の夢が待っているように、この宇宙が消滅したとしても、また新たな宇宙の生成があり、何度も次元を上げながら楽しめる仕組みになっています。つまり、すべてのものは1回の<生成と消滅>で終わるものではなく、消滅と生成を今後も発展的に繰り返していくということです。

 

 

 

注1:人間は肉体のみではなく、幽体と霊体が重なっていることは、19世紀半ば以降の心霊現象に関する科学的研究において、物理学者のウィリアム・クルックスはじめとする科学者によって、既に証明済みである。

 

注2:この図においては、右半円は生きているときの脳の状態、左半円は0点を超えた死後の脳の状態を表している。そのため、左の脳には肉体脳はなく、幽体脳と霊体脳のみになっている。また、0点で脳の外側と内側が逆転していることにも留意していただきたい。

 

 

*直日とブラックホールについての補足説明

これまでのメッセージの中で、以下のような説明がなされてきた。

 

『意識の側からの探究のキーポイントが<直日>であったように、ヒモの側からの解明のポイントは<ブラックホール>です。ブラックホールは、重力が最大値ほどに高まるその最奥には、<特異点>と呼ばれるゼロポイントを持っています。

 

これまで<ブラックホール=直日>と説明してきましたが、直日とはまさに<あの世>の中のゼロポイントを指しています。また、直日と同様にあらゆるブラックホールのゼロポイントはつながっていて、なおかつそれが<あの世>にも通じている点となっています』

 

 

「<ブラックホール=直日>だとすると、直日と同じ数だけブラックホールもあり、あまりに小さくて認知されていないけれど、地球の中心や個人の中にもブラックホールがある、ということなのでしょうか」

 

『地球の中心にも、個人の中心にも、ブラックホールはあります。ブラックホールは物質的な何かではなく、物質の中にあるエネルギー的な重心です。つまり、エネルギーが渦巻く中心の<無>が、その本質です。その無を根源としながらも、一方で巨大な重力と放射力を持ち、宇宙の循環ミキサーとしての役割をブラックホールは果たしています。

 

個人や地球のブラックホールは、宇宙のそれと同じ性質を持っていますが、その働きは極めて小さいために、未だ認知されていないのです。それでも、それぞれに重力が働いているのは、例え極小であってもブラックホールがそれぞれにあるためです。つまりブラックホールがあるところに重力はあり、そのおかげで物質は固まりとして存在でき、エネルギーが回る仕組みになっているのです』

 

:以上の説明においては、「重力と放射力を持ち、宇宙の循環ミキサーとしての役割をブラックホールは果たしています」という言い方からすれば、ブラックホールがホワイトホールの機能も含んでいるようだが、私たちの説明においては、より分かりやすくするために、意識とヒモの拡散は<ホワイトホール>、収束は<ブラックホール>という言葉を使っている。 

 

 

 

 

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