外的世界と内的世界の解明のための脳の機能と記憶システム
1.外的世界の解明のための脳の機能と記憶システム
<無知の知の神>は、宇宙にたった一人で浮かんでいることに退屈して、まずは体験の場であるホログラフィック・フィールドと、そこでの体験を記録するための情報の場であるアカシック・フィールドを創り、壮大な<神のリーラ=遊び>を始めました。
最初の9次元のホログラフィック・フィールドでは、一瞬にして生成・消滅する無数の宇宙泡を創って遊んでいましたが、それに飽き足りなくなると、次の7次元のホログラフィック・フィールドを創り、そこでは次々と展開する幾何学模様を作って遊んでいました。
そして、それにも退屈するようになると、今度は5次元にいよいよ自分の分身を創って、それぞれが自由に多様なものを創れるようにさせてみようと思いました。ただし、この段階での分身は、基本的には〈大元の神〉とつながっていながら、それぞれの得意分野や自由意志によって、さまざまな創造遊びができるようにした、ということです。
しかし、徐々にそれにも飽き足りなくなると、さらに複雑な遊びをしたくなりました。そのため、今度は神に向かうか神から離れるかも、各人の自由意思によって選択できるようにし、しかも最終的には自分とほぼ同等の知恵をもつ可能性を持った<ホモサピエンス(賢い人間)>をも生み出したのです。
そのホモサピエンスが、はたしてその知恵を駆使して、<大元の神>にまで達することができるのかどうかが、次のゲームの目標となりました。また、そのゲームをより達成しやすくするために、この3次元には新たに時間と空間という要素が加えられました。
それまでは時空間が存在しなかったために(※ただし5次元には緩やかな時空間はある)、各次元のアカシック・フィールドにおける情報は、瞬間毎にバラバラに記録されていました。しかし、時間が加わったことで、人間の脳は記憶する能力を獲得して、そのバラバラに記録されていた情報を集積して、分析・整理し、統合することも可能になったのです。
しかも、空間的な広がりによって、今や80億人に達したホモサピエンスは、それぞれの得意分野に応じて138億年にわたって創られてきたこのホログラフィック・フィールドを、物理学、化学、数学、生理学、天文学、考古学など様々な分野から、科学的に明らかにしようとしてきました。
それに対して、<天地の対話>によるサラ・プロジェクトの目的は、主に内的・心理的・心霊的世界を解明することにありましたが、最終的にその内的世界の情報と外的世界の情報を統合することによって、アカシック・フィールドとしてあった情報を、アカシック・レコードへと変換する、という役割も負いました。
本来は、次元をあげるほどにその情報量は多くなりますが、3次元の言葉→5次元のビジョン→7次元の幾何学→9次元の数式として整理し、さらに各次元の基本法則を3次元の因果応報→5次元の思念の現実化→7次元の色即是空・空即是色→9次元の奇想天外として凝縮することによって、アカシック・フィールドとしての4次元・6次元・8次元・10次元の中核のゼロ点(直日)を超えて、次の次元へと意識を拡大することができたのです。(参考リンク:No.8<あの世>と<この世>の成り立ち)
そのようにして、最終的に<大元の神>にまでたどりつけば、新たな次元へと拡大できるような仕組みが、この宇宙泡には内包されていました。宇宙物理学においても、この宇宙泡が「人間原理」で作られていることが明らかにされましたが、最終的に生み出された<ホモサピエンス>は、そのような使命を帯びていたために、あらゆる情報を集積し、整理・統合し記憶するような、複雑な脳を備えるようになったのです。
2.内的世界の解明のための脳の機能と記憶システム
1においては、外的世界を解明するための脳の機能と記憶システムについて考えましたが、次に各人の内的世界での学びにおいて、脳の機能と記憶システムがいかに働いているかを考えてみましょう。
人間の脳は、一般的にはこの世で機能している肉体脳しか想定されていませんが、実際にはこの世での記憶をあの世にも持ち越せるように、第3層の肉体脳だけではなく、第2層の幽体脳と第1層の霊体脳の三層構造で成り立っています。
まず第1層の霊体脳には、<この世>で体験したことを<あの世>でも追体験できるように、学びとすべき体験については、その場の正確な事実関係や、その時の自分の感情や思考、相手の感情や思いなどが、すべてありのままに記録されています。死後の<人生回顧>においては、この霊体脳の記憶が走馬灯のように一瞬にして再生される、と言われています。
それに対して第2層の幽体脳は、心を機能させるための架け橋となるアストラル体と、体を機能させる架け橋となるエーテル体の両方を合わせ持っています。そのため、アストラル体に記録される情報は心で感じた感情や観念が、エーテル体には体を維持・保存するための原初的・本能的な情動や情報が記録されています。
ですから、例えば乳幼児期に生命を脅かすような虐待を受けた場合などは、それによって生じた恐怖心や、自己否定感・他者否定感などの基本的構えは、このエーテル体に深く刻まれることになります。そのため、なかなか本人も意識化しにくいまま、その後の人生にもそれが深く影響するようになります。
一方、第3層の肉体脳は、この世で実際に外的・内的体験をするための、知覚や認識機能、思考や判断機能が働く場で、それらの結果が記憶されている場でもあります。それらの機能が円滑に働くためには、必要なことのみ記憶されて、混乱をきたすような情動的・感情的な出来事は忘れ去られたり歪曲して記憶されたりする。そのように無意識的な防衛が働いている場でもあります。
ただし、肉体脳ではそのように忘れ去られている記憶も、幽体脳や霊体脳にはそのまま残されているために、死後にはアストラル界において生前の感情を再体験して学びに変えることができますし、次の精神界においては、生前抱いていた個人的観念や集合的観念を再体験しながら昇華していくことも可能です。
人によっては、生前に幽体脳や霊体脳に意識を向けて、それを学びに変えることで、解脱ポイントに達する(即身成仏する)こともあります。しかし、多くの人は何回も輪廻転生を繰り返すことによって、それが達成されますが、そのペースは各人の<自由意志>にゆだねられています。
実はこの第1,2層の無意識層があるのはそのためでもあり、この世にいる間に自らそのような精神内界に向き合って、この世での体験を学びにしていくのか、それとも目をそらして肉体脳だけで表層的に生きるかは、それぞれの自由ということです。
以上のように、人間の記憶システムについても、肉体脳・幽体脳・霊体脳の三層が設けられていることによって、生前だけでなく死後においても、自分が向き合う覚悟が出来た時に、しっかりと喜怒哀楽すべての体験に向き合って、「ありのままに見てー受け入れてー学ぶ」ことができるよう、バックアップ機能が整えられている。それが人間における脳の記憶システムの複雑さであり、また素晴らしさでもあるのです。
しかし残念なことに、最近明らかになったのは、以上の記憶システムは<大元の神>とつながっている場合であって、そこと切り離された(あるいは逆行する)幽界の憑依霊のコントロール下で行っていることについては、第1層の霊体脳や第2層のアストラル体には記録されずに、第2層のエーテル体に記録される、ということです。
そのような場合は、死後に<人生回顧>をするための真実の記録が、第1層に残っているのはほんのわずかとなり、結局は死後も憑依霊に絡めとられたまま、共に幽界に留まることになるようです。その結果、これほど幽界の闇が深くなってしまった、ということなのでしょう。
参考リンク:No.8 <あの世>と<この世>の成り立ち