No.29 自我を育てた後、解脱へと至るプロセス

【PDFファイル】: No.29 

 

 

日本の神道では「万物に霊魂が宿る」と言われています。人間の場合はこの図に示すように、魂が<3次元の直日>から第1層の霊体に入ることによって誕生し、そこから魂が抜けることで死に至るのです。

 

それでは、その魂はどのような役割を果たすのかと言うと、あの世から入ってくる情報を、この世=ホログラフィック・フィールドを映し出すための情報に変える、最初の変換器になっているのです。

 

そして、それが第3層の肉体へと伝わる前の媒体としてあるのが、第2層のエーテル体とアストラル体で、エーテル体は主に身体的機能に関連し、アストラル体は精神的機能と結びついています。

 

シュタイナーは第17年期にエーテル体の生命力や意欲を養い、第27年期にアストラル体の豊かな感情を育て、第37年期に肉体での思考力や自我を本格的に鍛えると語っています。この図で言うならば、それは底辺の部分を指しており、自我が次第に育っていくプロセスを示しています。

 

そして、その自我がほぼ確立した時点で、今度は<第3層の直日>から入ってくる意識によって、第3層の意識的自我(肉体)から第2層の個人的無意識(アストラル体+エーテル体)、さらに第1層の普遍的無意識(メンタル体)へと意識を拡大・深化し、さらにその中心の解脱ポイント(4次元の直日)に到達する、という斜線をたどることになります。

 

その際、特に第2層については、主にアストラル体を意識化・浄化するコースと、エーテル体を意識化・浄化するコースとの、2つがあります。私たちサラプロジェクトは、これまで精神内界の探求のために、アストラル体にある感情や観念の意識化・浄化を主として行ってきましたが、ヨーガやオイリュトミーなど身体に関わる方々は、エーテル体の意識化・浄化の方に重点があるものと思われます。

 

ただし、どちらか一方でいいかと言うと、心身症のように心が体に影響するという面では、エーテル体を浄化している人もアストラル体の精神的要素も意識化する必要があるでしょうし、アストラル体の意識化・浄化を図っている人も、身体とつながるエーテル体を整えておくことは必要です。実際に私たちサラチームも全員、20分間ほどのヨーガで体を整えるのが日課となっています。

 

とは言え、誰もが生前に解脱ポイントに向かって斜めコースをたどるかというと、そういう訳でもありません。むしろ、一般的にはホログラフィック・フィールドとして映し出される<この世>の中で、第1層の霊的自我は分離したまま、第2・3層の自我で表層的に走り回って一生を終える人が、現代においてはほとんどになっています。

 

その場合は、死後に魂が再び<3次元の直日>から抜けて、それによって肉体は単なる抜け殻と化します。また、身体的機能と関わっていたエーテル体(幽体)も間もなく脱いで(※仏教ではこの期間を49日と言う)、いよいよアストラル界以上のあの世へと向かうことになります。そして、アストラル界では残存している感情を浄化し、精神界では個人的・集合的な観念を浄化して、最終的にそれを終了した場合は、解脱して天界に至るというプロセスをたどります。

 

ただし、今の時代はアセンションやリセットを使命として高次元から降りてきた方や今回解脱に至るべき方が、かなり転生してきていると言われています。そういう方々は、今なお<解脱=即身成仏>を目指して、斜めコースをたどっておられるものと思います。

 

また、現代は霊能力の高い方々も多くなっていますが、その場合は第2層のエーテル体やアストラル体の浄化を怠っているうちに、その霊的磁力の強さゆえに知らずに幽界の憑依霊に取り込まれてしまう、という問題も多発しています。それについては、改めて「現在の幽界の状況」、「現代版の憑依」、シリーズ4『現代における憑依の仕組み』などをご覧ください。

 

 


参考リンク:

現在の幽界の状況(中岡俊哉さんとの対話からの抜粋)

現代版の憑依

書籍:シリーズ4 『現代における憑依の仕組み オウム事件はなぜ起きたのか』紹介

 

 

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