天界での女子会
池田晶子(哲学者)、千葉敦子(ライター)、E・キューブラ・ロス(精神科医)、ベルト・モリゾ(画家)
◎男社会の中で
2018年4月29日
※直子さんからのリクエスト再び。池田晶子さん、千葉敦子さん、キューブラ・ロスさん、ベルト・モリゾさんの4人のお茶会。
晶子 『なんだか、みなさんキャラが濃くて(笑)。私がおとなしく見えるほどですよね』
3人 『いやいやいや・・・』
ロス 『さすがに、天界の女番長にはかないませんよ~』
晶子 『あはは。そういえば、自分で言ってたわね。このところ男性陣もやる気を出してきているから、なかなかケツを蹴り上げる機会も減ってね(笑)。でもみなさんも相当暴れまわってきたんでしょう?』
ロス 『もう、腹が立って、腹が立って! 医者の世界って、男社会なのよ!』
モリゾ 『絵の世界もよ!』
敦子 『それを言うなら、ジャーナリズムだって!』
晶子 『女の哲学者なんて、いなかったっつーの!』
全員 『あはははは!!!』
晶子 『みんな、荒波かき分けてよくやったわね(笑)』
ロス 『何なのかしら、この私たちの強さ。どう考えてもエネルギーレベルでは、私たち4人で男100人分くらいあるんじゃない?』
全員 『そうそう』
◎美しさと音
※といいながら、たわいもないおしゃべりが続く。白いクロスがひかれた丸テーブルを囲んで、庭の木陰でブランチという雰囲気。「私は紅茶がいい」とか「このお菓子はおいしいんだ」とか、女子トークが続く。周りの景色を見てみると、バラの庭が広がっている。
晶子 『これは、あなたが描いたバラ庭の景色ね』
モリゾ 『そう。私は美しさを堪能するために、今回女性に生まれたような気がする。美しさを通して神とつながるって、とても贅沢な体験だった。
美しいものって光を放つって言うでしょう? たいていの画家は、光と影で表現しようとするの。でも私はそこに音を加えたかった。生活している時の音。
例えば、洗濯物を干す時の木立に風が吹き抜けている音とか、鳥のさえずりとか。そして、存在そのものが発している、耳には聞こえない音まで・・・。
音を描こうとすると、存在は透明感が増す。それなのに生命力も力強く立ち現われてくる。美しさって、根本的には<音>なのよね』
敦子 『その音って、どうやったら聞こえるの?』
モリゾ 『神に対して圧倒的に降参すると、自我を超えた世界に入る。そうすると、次元を上げて<大元の神>に近づいていけるの』
◎私自身を知るために
敦子 『あー、私は自我が強かったからなー(笑)』
ロス 『即天去私ってやつ? 私もそれは不得意だった。私たち2人は、横軸から3次元の直日を目指していたタイプみたいね』
敦子 『そう、そう。私たち2人は、次は5次元で縦の体験を楽しみましょう』
ロス 『そうね、それがいいわ。しかし私は生前、ずっと戦っていたわね(笑)。こんなにも穏やかな気持ちがあったなんて・・・』
晶子 『自分で創っている世界なのだと分かると、現実と無駄に戦わなくなるわよね』
敦子 『生前もそれが分かってた?』
晶子 『そうかもしれないとは、思ってた』
※晶子さんの話題になったところで、背景が宇宙空間に変わる。
敦子 『考える時はいつもこういう所で?』
晶子 『そう。哲学者って、(図3:直日図の)縦横両方を伸ばしていくんだけど、考えて、考えて、考えて・・・、でも結局最後は、ひらめきだったりするの。ひらめきはこういう静かなところの方がわきやすいから。私は「なぜだろう」と思ったことを、どうしても知りたくってね』
敦子 『私も知りたかった! 私は私自身を知るために、とことん体験して味わっていたと思う』
◎社会的名声とは無縁に:「女に生まれてよかった!」
モリゾ 『そういえば、この中で社会的名声を追い求めた人って、いないんじゃない? ロスさんもそれを求めていたわけではないんでしょう?』
ロス 『もちろん! たまたま持ち上げられたけれど、霊的体験を公開したように、何なら全部捨ててもいいと思ってたわ』
モリゾ 『そうよね。私たちが女性に生まれた意味って、強さ以外にも、そういうところもあるんじゃないかしら』
敦子 『あー、自分の好きなことを社会的な枠組みにつぶされずに貫けた、ということね』
晶子 『何でも正直に言えたしね』
ロス 『確かに、言いまくった!』
モリゾ 『上っ面の殻ばかりが固くなったこの夢の本質に迫っていくには、その正直さと好奇心と感性が必要だったのでしょうね』
晶子 『そして神話としては、2000年かけて築いた男社会のメッキを私たち女性性が切り込んでぶっ壊し、そして集約していく流れは、うまく配慮された役割分担だったのでしょうね』
敦子 『そういう意味では、割合自由にやれてたわね』
全員 『そう、そう。あ~、女に生まれて、良かった(笑)』